診療設備・医療機器

診療設備・医療機器 ~超音波検査~

超音波検査では、患者様への負担なくリアルタイムに体内の状態を確認することができます。体外からは見えない腹部内の検査や心臓の検査(ドプラー検査等)に使用します。

また、眼科や産科等の様々な検査に使用します。

 

ALOKA ARIETTA 850(HITACHI)

ハイエンドクラスの超音波診断装置です。(2018年時点におけるメーカー最上位機種)

この機種の動物病院での導入は当院が初となります。

プレミアム機にふさわしい高精細な画像とOLEDモニターによる高いコントラスト分解能により、診断精度の向上に寄与します。

 

 

 

ProSound alpha6(ALOKA)

いまだ現役の超音波診断装置です。コンパクトで機動性が高く、診察室から入院室やオペ室への移動が可能です。

診療設備・医療機器 ~尿検査~

尿検査は、膀胱炎や尿石症だけではなく、腎臓や肝臓、糖尿病など様々な病気の診断に有用です。下記の検査以外にも、顕微鏡検査や必要に応じて検査センターでの外注検査を行います。
ご自宅での採尿が難しい場合には、院内でのカテーテル採尿や穿刺採尿を行うことができます。 特にねこちゃんではトイレの猫砂により採尿が難しい場合もありますが、 ご相談いただければ簡単な採尿法をお伝えいたします。尿検査に使用する機器をご紹介します。

 

尿化学分析装置 thinka RT-4010(ARKRAY)

イヌ、ネコ専用の尿定性分析装置です。

Glu(糖)、Pro(蛋白質)、Bil(ビリルビン)、Bld(潜血)、pH、 Ket(ケトン体)などを測定し、同時に腎臓の評価に有用なUPC(蛋白質/クレアチニン比)の判定が可能です。

正確なUPC測定には、検査センターでの外注検査が必要となりますが、この装置は、通常の尿検査と同時測定できるのでスクリーニング検査としては非常に有用です。

 

犬猫尿比重屈折計 PAL-犬猫尿比重(ATAGO)

犬用、猫用の尿比重目盛を搭載した犬猫用の尿比重屈折計です。

診療設備・医療機器 ~入院/ICU/ER~

病状により入院治療が必要となる患者様もいらっしゃいます。

入院中は獣医師および看護師が全身状態(体温、呼吸状態、飲水量および尿量や便の状態など)を確認し、病状および必要なカロリー摂取量に応じた適切なお食事の給仕を行い、衛生的かつ適切な治療を行います。

 

入院室

患者様が入院するお部屋です。ステンレス製なので少し寒々しい感じもしますが、室内を消毒管理し衛生的に使用することができます。入院時にはきれいに洗濯されたタオルや毛布、クッションなどが設置され快適に過ごせます。大型犬対応の2部屋と小型犬および猫対応の5部屋、ICU室があります。

小動物用ICU装置 Dear M10(FUKUDA M.E)

ICU装置です。酸素濃度や室温、湿度が適正に管理されており、常にスタッフが室内を確認できるようになっています。心不全の患者様や重篤な患者様のお部屋です。

点滴装置  TOP-220V/TOP-221V(TOP) TE-131/TE-171(TERUMO)

30kg以上の大型犬や数kgの小型犬、老猫や子猫。。。治療する患者様は様々です。体重や年齢、治療状況により適切な点滴速度は異なります。点滴装置により厳密に点滴管理を行います。

シリンジポンプ  TOP-5500(TOP)

微量点滴装置です。微量な薬の投与や数カ月に満たない小さな患者様への点滴に使用します。

輸血対応点滴装置  TE-171(TERUMO)

輸血用の点滴装置です。通常の点滴装置では赤血球が壊れてしまうので『輸血対応の装置』を用います。体重や年齢、治療状況により適切な輸血量及び輸血速度は異なります。当院では輸血を厳密に管理しています。

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入院中は適切な治療を行いますが、ときには治療に反応せず急変して心肺停止状態になってしまったり、緊急状態で来院される患者様もいらっしゃいます。当院の獣医師および看護師は心肺停止時の心肺蘇生(CPR)アルゴリズムに準じて救命率の向上に努めています。

 

除細動器 デフィブリレータ TEC-5600 カルジオライフ(日本光電)

心肺蘇生時に使用する機械です。医療ドラマなどで出てくる心停止の時にパッドを胸に当てて『ドン』とする機械です。心室細動や無脈性心室頻拍が見られた場合に使用します。

骨内医薬品注入キットBIG-P18G(日本光電)

心停止、ショック状態、多発性外傷、重度熱傷、その他の重篤症状において、末梢静脈を使って輸液ルートを確保できない場合でも、迅速に骨髄内輸液ルートを確保し、輸液・薬剤の投与が可能です。

診療設備・医療機器 ~手術・麻酔~

手術には全身麻酔がつきものです。しかしながら、麻酔にはリスクを伴います。リスクを最小化するためには様々な取り組みが必要となります。

まず術前の検査(血液検査やX線検査、超音波検査など)を含めた全身状態のチェックとリスク評価を行い、手術中の麻酔管理(心電図や血圧、呼吸状態および麻酔深度など)、体温管理、痛みのコントロール、そして麻酔時間の短縮や術後管理などに積極的に取り組みます。

 

当院での麻酔や手術に用いる機器の一部をご紹介します。

生体モニターBIOSCOPE AM120(FUKUDA M.E)

麻酔中の患者様の状態をモニターする装置です。麻酔担当の獣医師が心電図、心拍数、呼吸数、呼気中の炭酸ガス濃度、酸素飽和度(SpO2)、血圧、体温及び麻酔ガス濃度を常時モニターし、麻酔の調整や適切な調節呼吸を行います。

麻酔および人工呼吸器 COMPOSβ-EV(Metran)

麻酔中に呼吸が停止した場合には、調節呼吸により適切な呼吸管理を行うことができます。

温風式加温装置COCOON  patient warming system(Care Essentials Pty Ltd)

全身麻酔中は体温が下がります。手術中の著しい体温低下は重大な合併症につながったり術後回復が遅れたり、ときには生死にかかわります。一般的に用いられている下敷きのペットヒーターでは保温効果はあまり期待できず、さらに低温やけど等のリスクがあります。当院では人医療で推奨されている安全かつ効果的な『温風式加温』を採用しており、より安全に手術を行うことができます。

輸液加温器 F-CARE(KIMURAMED)

麻酔中に体温低下を招く要因はいくつかありますが、輸液(静脈点滴)もそのうちの1つです。
あらかじめ輸液剤をインキュベータや電子レンジで温めておく予熱法や一般的なヒト用の輸液加温器を用いても、ヒトよりも体重の軽いわんちゃんやネコちゃんでは流量が少ないため、一度予熱した輸液剤が患者様に到達するまでの間に外気によって冷却されてしまい体温低下を招く原因となります。
この装置は、電熱ヒーターを内蔵したWarming Profileによって患者様への輸液投入直前まで輸液を温め続けることができるので、
輸液による体温低下を防止できます。

電気メス高周波焼灼電源装置 ESG-400(OLYMPUS)

最新型の電気メスです。外科手術には出血を伴いますが、高周波エネルギーにより速やかに血管を焼灼し止血を行う機器が電気メスです。人医療でも獣医療でも外科手術の安全性の根幹を担う機器です。当院では、さまざまな手技に対応可能なハイグレードの電気メスを導入しております。

 

血管シーリングシステム ESG-400/USG400 『THUNDERBEAT』『SONICBEAT』 (OLYMPUS)

超音波シザースの『SONICBEAT(ソニックビート)』および 高周波と超音波メスを集約した最新のエネルギーデバイス『THUNDERBEAT(サンダービート)』を使用しています。止血のための縫合糸を使わずに7mmまでの血管を安全に封止(シーリング)することができるため、腹腔内に残った縫合糸による肉芽腫形成のリスクを低減することができます。また、血管の封止と切離操作を極めて迅速に行うことができるため、手術時間の短縮により手術/麻酔のリスクを低減することができます。開腹手術および腹腔鏡手術に使用します。

THUNDERBEAT Open Fine Jaw(OLYMPUS)

高圧蒸気滅菌器 YS-A-C207J(yuyama)

手術器具や処置器具などを滅菌し無菌状態にします。

EOG滅菌器イオジェルク(CanonLifecareSolutions)

熱に弱い器具やチューブ類などを滅菌することができます。高圧蒸気滅菌器では対応できないものも当院では滅菌して使用します。

手術器具(B. Braun Aesculap 他)

開腹手術セット、眼科手術セット、マイクロサージャリー手術セットに加えて、バックアップのための個別滅菌器具や特殊鉗子等を常時使用できるよう滅菌状態で保管しております。開腹手術は連続4回分の器具セットを準備しています。難易度の高い手術や専門性の高い手術などは二次診療施設や専門医をご紹介いたします。