診療設備・医療機器 ~検査機器 1~
内科の診察ではもちろん問診が基本となります。ですが、人とは違い言葉で症状を伝えることができません。
先ず飼い主様からの情報を基に視診、触診、聴診、嗅覚をもちいた診察を行います。しかしながら、我慢強い子は診察台の上で必死に症状を隠そうとします。
『確定診断』が必要か、『対症療法』で十分であるか。
『迅速な対応』が必要か、『経過観察』が可能であるか。
多くの場合、診断には客観的なデータが必要になります。検査機器の充実はより多くの客観的情報を収集することができ、より正確な診断に寄与します。
このタイトルでは一般的に設置されている検査機器をはじめ、迅速かつ適切な診療に資するための『ポイントオブケア 検査(POCT)』として設置している機器を紹介します。
(外注でないと測定ができないものは、外注検査を行います)
血液検査機器
自動血球計数装置 pocH-100iV(Sysmex)
赤血球や白血球、血小板の数値を計測し、貧血や炎症の有無などを調べます。
生化学自動分析装置 富士ドライケム4000V(FUJIFILM)
肝臓や腎臓などの数値、血糖値や電解質、また、炎症の検査としてCRP値を測定します。
免疫反応測定装置 富士ドライケム IMMUNO AU10V(FUJIFILM)
コルチゾールや甲状腺ホルモン等を測定し、内分泌疾患を調べます。また、総胆汁酸(TBA)を測定できるため肝機能不全や門脈シャントの検査を行うことができます。
血液凝固分析装置 コアグ2NV(Wako)
血液凝固系検査として、止血障害等について調べることができます。出血を伴う手術前検査として非常に重要です。
血液ガス分析器 GASTAT-navi( Techno Medica)
呼吸(ガス交換)の評価や血液中の酸・塩基平衡を調べるための検査です。 重篤な患者様や呼吸機能の評価が必要な時に必要となります。
血糖測定装置 AlphaTrak2 Glucometer(ABBOTT)
動物専用の簡易血糖測定装置です。ほんの一滴の血液で血糖値を計測できます。
乳酸測定装置Lactate Pro 2(ARKRAY)
血液中の乳酸値を計測します。